YMYL領域とは?ブログテーマを検討中の方、必見!失敗談を含めて専門家が解説します!

YMYLというワードをご存知でしょうか。

これはYour Money or Your Lifeの略で、コンテンツにおいてGoogleが提唱するテーマジャンルの総称です。

金融や健康など、主に読者のお金や生活に密接に関係するジャンルのことを指しており、GoogleはこのYMYLには特別、厳しい評価基準を設定していることを明記しています。

今回はそんなYMYL領域について、その概要そこから記事テーマを選ぶことのメリットとデメリットYMYL領域におけるSEOのポイント私自身がYMYL領域で体験したエピソードなどをご紹介します。

目次

この記事を書いた人

川上サトシ。Webマーケター合同会社ぎあはーと代表。
東京学芸大学卒業後、ヴァイオリニストとして活動していた20代の頃、Webマーケティングの重要性を痛感。ネットオークション専門店やWeb広告会社を経て、Webコンサル会社のマーケティング担当として地域密着型引っ越し会社のサイトをSEO施策により【半年で1万PVから20万PVまで成長させる】、上場アパレル企業の【売上を1年で3倍にする】など数多くの実績を残して独立。専門はSEOと広告運用ルリニコクのヴァイオリニストとしても活動している。

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YMYL領域のテーマはオススメできない!

先に結論から申しますと、私はYMYL領域の記事作成はオススメしません

理由はのちほど詳しくご説明しますが、コストや時間がかかりすぎます。それなのに、うまく上位表示できるかどうかはわかりません

たしかに成功すればアクセス数は桁違いかもしれませんが、その準備は非常に大変です。

自社の専門分野がそもそもYMYL領域ド真ん中である場合、記事を追加するサイトがECの場合、ロングテールワードとして少しYMYL領域が重なる場合(「テストエンジニア 給料」など)以外でメインテーマとして選択するのは避けたほうがいいでしょう。

YMYL領域とは?

YMYL(Your Money or Your Life)とは、お金や健康に関する重要な情報を指す用語で、Googleが検索結果の品質を非常に厳しく評価するジャンルです。

たとえば腹痛の治し方投資のアドバイスといった情報がこれに該当します。これらの情報が誤っていると、読者の健康や経済に深刻な影響を与える可能性があるため、GoogleはYMYLコンテンツに対して特に厳しい評価基準を設けています。

Googleの「検索品質評価ガイドライン」では、以下のように記載があります。

2.3 Your Money or Your Life (YMYL) Pages

Some types of pages or topics could potentially impact a person’s future happiness, health, financial stability, or safety. We call such pages “Your Money or Your Life” pages, or YMYL.

中略

We have very high Page Quality rating standards for YMYL pages because low quality YMYL pages could potentially negatively impact a person’s happiness, health, financial stability, or safety.

(翻訳)ある種のページやトピックは、将来の幸福、健康、経済的安定、安全に影響を与える可能性があります。私たちはそのようなページを「Your Money or Your Life(お金や生活)」、略してYMYLと呼びます。

中略

YMYLページに対しては非常に高いページ品質評価基準を設けています。なぜなら、低品質のYMYLページは、個人の幸福、健康、経済的安定、安全に悪影響を及ぼす可能性があるからです。

出典:品質評価ガイドライン(General Guidelines) p10

YMYL領域の対象ジャンル

YMYL(Your Money or Your Life)に該当する具体的なトピックを以下にまとめます。

金融

投資、税金、ローン、保険などお金に関する記事が該当します。オンライン決済に関する情報なども含まれます。

健康

医療問題、薬、病院など、人の健康や命に関わる重大な情報がこれに該当します。災害や防災に関する情報もここに含まれます。

公共サービス、政治、法律

選挙、政府機関、社会福祉、法律問題(離婚、親権、遺言書作成など)が該当します。また水道やガスなどのインフラに関する記事もここに含まれます。

ニュースと時事問題

誰かのビジネスの指標となるような政治、ビジネス、科学、テクノロジーに関する重要なニュースが該当します。スポーツやエンターテインメントに関するニュースはここに含まれません。

ショッピング

商品の購入や調査に関する情報ECサイトでの決済に関する内容などがこれにあたります。

人々の主義主張に関する情報

国籍、人種、宗教、性別、性的指向など、社会的身体的な人の主義主張に関する情報。

その他

フィットネス、栄養、住居情報、大学の選択、就職など、人生や日常生活における重要な決定に関連する情報がこれに含まれます。

これらのジャンルに該当する情報をコンテンツにする際は、その内容が正確で信頼できるものであることを確認しながら制作することが重要です。

とくに金融や医療に関する情報を扱う場合は、専門家の監修を受けるなどして、情報の信頼性を高める必要があるでしょう。

YMYL領域からブログテーマを選ぶメリットとデメリット

ブログのテーマを探している方に向けて、YMYL領域からテーマを選択することのメリットとデメリットについて解説させていただきます。

メリット

大きなアクセスが期待できる

メリットとしてはまずここでしょう。信頼性の確保がしっかりと出来ている状態であれば、YMYL領域はかなり大きなアクセスが期待できます

同じロングテールワード(複合ワード)でもYMYL領域であれば、その他のロングテールワードとは桁が違うクリック数が得られるはずです。

競合は多いですが、検索1ページ目に表示させることができれば、その他キーワードで検索1位をとるよりも多く流入を得ることもあります。

ただし記事の制作はその分野で専門性のある会社や個人でおこなう、もしくは専門家に依頼して監修してもらう必要があるでしょう。

デメリット

コストがかかる

Googleは公式に、「YMYL領域での評価基準は厳しい」と明言しています。そして年々、コアアップデートのたびにその基準のハードルは上がっているとも言われています。

またSEOの視点以外からも、内容の正確性には敏感になる必要があります。YMYL領域において、誤った情報を得て被害を受けた読者がいると、状況によっては訴訟問題に発展する場合もあります。

よって専門家などの監修はほぼ必須事項で、それにはコストがかかります。

ちなみに過去にアパレルショップの記事「パーソナルカラー診断」などで専門家に監修してもらった際は、だいたい2万円かかりました

監修費用のおおよその目安

※こちらはあくまで監修費用であり、執筆費用ではありません。

医師:1記事あたり2~5万円から
弁護士:1記事あたり2~5万円から
税理士など:1記事あたり1~5万円程度
国家資格でないテーマ:1記事あたり数千円~3万円程度

また競合が多く、ドメインパワーも強いことから、SEOに関してはプロに依頼する必要があります。そうなると一般のライターに依頼するよりも相場は高くなります。

SEOの専門家の記事制作相場

記事構成〜文章作成:6〜10万円程度

このように、YMYL記事を1本制作するには15万円ほどの費用がかかる可能性があるのです。

勝てるかわからない

かなり割高な費用がかかるYMYL領域の記事ですが、前述のとおりドメインパワーが高い競合がゴロゴロといるなかで、勝てるかどうかはわかりません

2ページ目以降での表示にとどまるなど、かけた費用とは見合わない結果に終わってしまうこともしばしばあります。

情報の更新が大変なため

YMYL領域の内容は目まぐるしく変化していることが多いです。

たとえばテレビなどを見ていてもわかるように、ダイエットや健康に関する説は毎年変わります。またアパレルであれば、季節ごとにトレンドも変わります。

そのたびにリライトや監修費用がかかるので、コストはさらに重なります。リライトを自分たちでおこなうにしても、情報のキャッチアップは大変です。

YMYL領域において重視されるSEOポイント

YMYL(Your Money or Your Life)領域のSEO対策は、他のジャンルよりも厳格な基準が求められます。ここからはYMYL領域で重視される具体的なSEO対策のポイントについて解説していきます。

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専門性の高い著者が執筆・監修する

YMYL領域では、専門性の高い著者が執筆または監修し、正確な情報を提供することが重要です。

著者(監修者)の専門性を読者とGoogleにアピールするために、著者情報や監修情報をページ内に明記し、そのリンクを貼っておくことが効果的です。

具体的な根拠を必ず記載する

専門家が執筆・監修しているとはいえ、根拠は明確にしておかなければなりません

たとえばダイエット法を紹介する場合「経験則で」といった書き方ではなく、「厚生労働省が発表したデータに基づく」と明記することで情報の信頼性は高まります。

このように公的機関のデータや調査結果を引用しながら専門家が執筆することがオススメです。

最新情報を定期的に更新する

情報の鮮度はYMYL領域においては特に重要です。

古い情報は読者の生活を脅かすと判断されるため、定期的にコンテンツを更新し、最新の状態を保つことが必要です。

たとえば10年前に作成された商品ランキングをそのままにしてしまうと、なんの参考にもならないばかりか、金銭的に読者が損をしてしまいます。

サイト全体のコンテンツ量を増やす

YMYL領域では、記事単体だけではなくサイト全体の信頼性も大きく加味されます。そのジャンルにおける専門的なコンテンツを増やしておく必要があるでしょう。

ただし、質の低いコンテンツを量産してもなんの意味もありません。ひとつひとつが信頼性の高い、正確で網羅的な内容でなければなりません。

ドメインパワーを上げる

YMYL領域における上位表示サイトは、とくにドメインパワーが高いものが多いです。

ドメインパワーはドメイン単位でその信頼性を0〜100で表した指標です。これは被リンク数やサイトの認知などを主に重視して加算されています。

これが高いければ高いほど、記事の評価は上がりやすいですし、正しい評価がされるスピードも早くなります。よって、ドメインパワーを上げることも重要な施策となります。

時間をかけて質の高いコンテンツを定期的に投稿していくことで、被リンクは上がっていきます。またプレスリリースなどの広告を駆使してサイト自体の認知を高めることも有効です。

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運営者情報やカスタマーサービスを明記する

運営者情報や問い合わせ先、カスタマーサービス情報を明記することで、読者の信頼感と安心感を高めることができます。

このことにより、Googleからも信頼のおけるサイトと評価されることになります。

【失敗談】子育てブログで
「出産 費用」記事を公開したときの話

私がまだ経験も浅かったころ、自分の運用する子育てブログにおいて、「出産 費用」というキーワードを選んだことがあります。

自身の体験談がメインだったので、監修はつけていませんでした。ただし情報の根拠に関しては、公式の機関のものを引用しました。

結果、その記事は惨敗。検索順位はとれていたのですが、月間クリック数はほぼゼロの状態でした。原因はGoogleに記事をほぼ表示してもらえなかったからです。

サーチコンソール上では該当キーワードでの検索順位が6位と表示されているのですが、実際にはほとんど表示されない。あまり見ない状況ですが、そんなこともあるのです。

とくに力を入れた記事でもあったのでかなり凹みましたが、「こんなことがあるんだ…」という知見に繋がったので得たモノは大きいです。そう思うことにします

監修なしで評価された記事もあった

この話にはもうひとつポイントがあります。この記事を制作する少し前、私がSEO担当していた引っ越し会社で「引っ越し 助成金」というキーワードによる大成功をおさめていた点です。

検索結果は当時1位を独占し、月に万単位での流入がありました。

その会社のサイトのドメインパワーは20ほどで、私の自前サイトとほぼ同じでした。サイト全体のテーマに沿った記事内容であることも同じ。お金に関する内容、つまりYMYL領域である点も同じ監修もなし

なのに、これほどの差が出てしまったのは何故なのでしょうか

ちなみに、私のサイトでものちほど同様にYMYL領域となる「9週の壁 心拍確認後」というテーマの記事で検索1位となり、かなりの流入をとっています。これは赤ちゃんの出産前心停止に関する内容で、非常にデリケートな医療関係の記事でした。こちらも監修はなしです。

つまり、同じYMYL領域における監修なしの記事で評価されたものとされなかったものがあるということです。正確な理由はわかりませんが、キーワードによっては必ずしも監修がなくても上位表示されることがわかります。

またサイト自体が高いドメインパワーをもっていなくてもキーワードの内容によっては評価を受けることもあるという事例でもあります。

あくまで当時の結果論に過ぎませんが、そのようなことがあったことを一応ご共有させていただきました。監修をつけたほうがより確実に評価されることは間違いないと思います

まとめ

今回はYMYL領域とはなにか、ここからテーマを選ぶメリットとデメリット、重視されるSEOのポイント、監修なしでYMYL領域に手を出した際の体験談をまとめさせていただきました。

これからテーマを選ぶ際には、なるべくYMYL領域は避けたうえで、より流入が高く競合性の低いロングテールワードを探すのがいいと思います。

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