リダイレクトマップの意味、作り方、旧URLと新URLの整理方法、301・302の使い分け、公開後の確認手順をわかりやすく解説します。

サイトリニューアルやURL変更を進めるとき、「検索順位が落ちないか」「これまで集めたSEO評価を引き継げるか」と不安になる担当者は少なくありません。
特に、自然検索からの流入が多いページや問い合わせにつながっているページがある場合、URLの変更は単なる制作作業ではなく、集客基盤を守るための重要な移行作業になります。
そこで欠かせないのが、旧URLと新URLの対応関係を整理するリダイレクトマップです。
リダイレクトマップを作成しておくと、ユーザーを正しいページへ案内しやすくなり、検索エンジンにもページの移転先を伝えやすくなります。
また、SEO担当者、制作ディレクター、エンジニア、コンテンツ担当者の認識をそろえられるため、公開前後の確認漏れも防ぎやすくなります。
そこで今回は、リダイレクトマップの基本から作り方、実装前後の確認ポイントまでを実務で使いやすい流れでまとめました!
制作会社やエンジニアに依頼する前に、マーケター側で何を準備すべきか判断できる状態を目指しましょう。

リダイレクトマップとは?サイト移行で迷わないための設計図!

リダイレクトマップとは、旧URLと新URLを対応させ、どのページをどこへ転送するかを一覧化したURL移行の設計図です。
サイトリニューアル、ドメイン変更、ディレクトリ変更、ページ統合、SSL化などでURLが変わる場合、旧URLへアクセスしたユーザーや検索エンジンを適切な新URLへ案内する必要があります。
この対応関係を事前に整理しておかないと、公開後に404エラーが増えたり、関係の薄いページへ転送されたりして、検索流入やユーザー体験に悪影響が出やすくなります。
リダイレクトマップは、単なる転送先リストではなく、ページの役割、検索意図、優先度、実装状況まで管理するための資料です。
SEO評価を守りながらサイト移行を進めるには、公開前の段階でリダイレクトマップを作り、関係者全員が同じ判断基準を持てる状態にしておくことが大切です。
リダイレクトマップの役割をやさしく理解しよう!
リダイレクトマップの主な役割は、旧URLにアクセスしたユーザーを、内容や目的が近い新URLへスムーズに案内することです。
たとえば、旧サイトの商品ページが新サイトの商品詳細ページへ移動する場合、その対応関係を明確にしておけば、ユーザーは迷わず必要な情報にたどり着けます。
検索エンジンに対しても、ページが削除されたのではなく移転したことを伝えられるため、旧URLが持っていた評価を新URLへ引き継ぎやすくなります。
また、リダイレクトマップはSEO担当者だけでなく、制作ディレクターやエンジニアにとっても重要な共通資料になります。
「どのURLを残すのか」「どのページへ統合するのか」「どのURLは転送しないのか」といった判断を可視化できるため、公開直前の認識違いや実装漏れを防ぎやすくなります。
つまり、リダイレクトマップは設定作業そのものではなく、正しく設定するための判断と管理の台帳です。
301・302・正規化の違いを押さえておこう!
リダイレクトマップを作るうえで押さえておきたいのが、301リダイレクト、302リダイレクト、URL正規化の違いです。
301リダイレクトは、URLが恒久的に変更されたことを示す転送で、サイトリニューアルやページ移転のように旧URLへ戻す予定がない場合に使われます。
一方、302リダイレクトは一時的な転送を示すもので、キャンペーンページや短期間だけ別ページへ誘導したい場合などに検討されます。
また、httpとhttps、wwwありとなし、末尾スラッシュの有無、index.htmlの有無など、同じ内容に複数のURLでアクセスできる状態は、URL正規化の観点で整理が必要です。
リダイレクトマップには、旧URLと新URLだけでなく、転送種別、転送理由、優先度も記録しておくと、実装時の判断ミスを減らせます。
特にSEO評価を引き継ぎたいページでは、一時的な転送なのか、恒久的な移転なのかをあいまいにしないことが重要です。
作らないと起きやすい失敗を先に知っておこう!
リダイレクトマップを作らずにサイト移行を進めると、旧URLが404エラーになり、ユーザーが目的のページへたどり着けなくなる可能性があります。
検索結果、外部サイト、SNS、メール、広告、過去の資料などには旧URLが残っていることが多く、移行後もしばらくは旧URLへのアクセスが発生します。
その受け皿がない状態では、ユーザー体験が悪化するだけでなく、これまで積み上げてきた検索流入や外部リンクの評価を新ページへ引き継ぎにくくなります。
また、すべての旧URLをトップページへ一括転送してしまうと、ユーザーが求めていた情報から離れてしまい、離脱や信頼低下につながるおそれがあります。
さらに、リダイレクトチェーンやリダイレクトループが発生すると、表示速度やクロール効率にも悪影響が出やすくなります。
公開後に慌てて修正するよりも、公開前にリダイレクトマップで抜け漏れを確認しておくほうが、安全で効率的です。
まずは旧URLと新URLを洗い出そう!抜け漏れを防ぐ準備手順
リダイレクトマップ作成で最初に行うべき作業は、旧URLと新URLの洗い出しです。
ここで抜け漏れがあると、どれだけ丁寧に実装しても、重要なページが転送されなかったり、検索流入のあるURLが404になったりする可能性があります。
旧URLは、現在公開されているページだけでなく、検索結果に表示されているURL、外部リンクが貼られているURL、広告やメールで使われているURLまで確認することが大切です。
新URLについても、新サイトのサイトマップやページ一覧をもとに、どのページが旧ページの役割を引き継ぐのかを整理します。
すべてのURLを同じ重さで扱うのではなく、流入、CV、被リンク、事業上の重要度を見ながら優先順位をつけると、限られた時間でも重要ページから確実に対応できます。
旧URLは複数のデータから集めよう!
旧URLの洗い出しでは、ひとつのデータだけに頼らないことが重要です。
まず、現在のサイトマップ、CMSのページ一覧、商品ページ一覧、記事一覧などから、公開中のURLを取得します。
次に、Google Search Consoleで検索結果に表示されているURLやクリックされているURLを確認し、自然検索から評価されているページを把握します。
アクセス解析では、PVやセッションがあるURL、コンバージョンに関わっているURL、広告やメール経由で訪問されているURLを確認します。
さらに、被リンクがあるページや外部メディアで紹介されているページは、検索評価や認知の面で重要な資産になっている可能性があります。
サーバーログやクロールツールを使えば、管理画面では見つけにくい古いURL、PDF、画像、過去のキャンペーンページなども拾いやすくなります。
複数の情報源を組み合わせることで、公開後に「重要なURLが抜けていた」と気づくリスクを減らせます。
すべてのURLを同じ重さで扱わず、優先順位をつけよう!
旧URLを洗い出したら、すべてのURLを同じ重さで扱うのではなく、優先順位をつけて整理します。
最優先で確認すべきなのは、自然検索流入が多いページ、問い合わせや購入につながるページ、外部リンクを獲得しているページです。
次に、サービスページ、商品詳細ページ、カテゴリページ、コラム記事、採用ページ、会社情報など、ページの役割ごとに分類します。
アクセスがほとんどないページでも、営業資料、広告、メールマガジン、SNS投稿などで使われている可能性があるため、事業上の利用状況も確認しておくと安心です。
削除予定のページについては、近いテーマのページへ転送するのか、統合先へ送るのか、あえて転送せず404や410として扱うのかを判断します。
トップページへの一括転送は作業が簡単に見えますが、関連性が低い場合はユーザー体験を損ねやすいため、重要URLでは避けるのが基本です。
優先順位をつけることで、公開前に確認すべきURLが明確になり、限られたリソースでも移行リスクを抑えやすくなります。
新URLとの対応ルールを決めよう!
リダイレクトマップでは、旧URLに対してどの新URLを対応させるかを決めます。
基本は、旧ページと同じ目的を持ち、同じ検索意図を満たせる新ページへ転送することです。
たとえば、旧サイトの「料金ページ」は新サイトの「料金ページ」へ、旧サイトの「導入事例ページ」は新サイトの同じ事例または近い事例一覧へ対応させます。
完全に一致する移行先がない場合は、カテゴリ上位ページ、関連サービスページ、統合先の解説ページなど、ユーザーが次に知りたい情報へ進めるページを選びます。
ページを統合する場合、複数の旧URLをひとつの新URLへ転送することがありますが、内容の関連性が低いページまでまとめて転送しないよう注意が必要です。
新サイトにしか存在しないページはリダイレクト対象ではありませんが、全体のURL構造を把握するために一覧へ含めておくと管理しやすくなります。
旧URL、新URL、ページ種別、対応方針、優先度、担当者、確認状況をまとめておくと、実装前後の確認がスムーズになります。
リダイレクトマップを実装に渡せる形へ整えよう!

旧URLと新URLの対応が決まったら、エンジニアや制作会社が実装しやすい形へ整えます。
リダイレクトマップは、担当者が見て理解できるだけでなく、実装時に迷わない粒度で整理されていることが重要です。
旧URLと新URLだけが並んでいる状態では、301なのか302なのか、個別設定なのかルール化できるのか、どのページから確認すべきなのかが判断しにくくなります。
そのため、転送種別、ページ種別、優先度、備考、確認ステータスなどを加え、作業用の台帳として使える形にします。
大量のURLがある場合は、すべてを1件ずつ設定するのではなく、重要ページは個別管理し、規則性のあるURLはルール化するなど、運用面も含めて設計することが大切です。
対応表に入れる項目を決めよう!
リダイレクトマップの対応表には、最低限、旧URLと新URLを入れます。
ただし、実務で使う場合は、それだけでは情報が不足しやすいため、転送種別、ページ種別、優先度、対応方針、確認ステータスも加えると管理しやすくなります。
旧URLと新URLは、完全なURLで記載するのか、ドメインを除いたパスで記載するのかを事前に統一します。
表記ルールが混在すると、実装時に重複や抜け漏れが起きやすくなるため、httpとhttps、末尾スラッシュ、パラメータの扱いもそろえておく必要があります。
転送種別には301や302を記録し、なぜその転送を選ぶのかを備考欄に残しておくと、後から見直すときにも判断しやすくなります。
「未対応」「実装済み」「確認済み」「要修正」などのステータス欄を用意すれば、公開前後の進行管理にも活用できます。
担当者名、確認日、修正履歴を残しておくことで、リダイレクトマップを一時的な作業表ではなく、運用に使える管理資料にできます。
1件ずつ設定するURLと、まとめられるURLを分けよう!
リダイレクト設定には、1件ずつ個別に対応する方法と、URLの規則性を使ってまとめて対応する方法があります。
検索流入が多いページ、CVに近いページ、外部リンクを獲得しているページ、例外が多いページは、1対1の個別リダイレクトとして管理するのが安全です。
一方で、カテゴリ配下のURLや記事ID、商品IDなどに明確な規則性がある場合は、パターン化してまとめることで実装や管理の負担を減らせます。
ただし、正規表現やパターンマッチを使う場合、想定外のURLまで転送してしまうリスクがあります。
そのため、条件の範囲、除外するURL、引き継ぐパラメータ、転送先の生成ルールを事前に明確にしておくことが大切です。
広告計測やキャンペーン管理で使っているクエリパラメータを引き継ぐ必要がある場合は、マーケティング側の確認も欠かせません。
大量のリダイレクトを扱う場合は、サーバー設定、CMS機能、データベース管理、キャッシュの影響なども含め、実装後に運用し続けられる形を選ぶ必要があります。
エンジニアに渡す前に確認すべきことをそろえよう!
リダイレクトの実装方法は、Apache、Nginx、IIS、CMS、ヘッドレスCMS、CDNなど、利用している環境によって変わります。
そのため、マーケターやディレクターが細かなコードの書き方まで把握する必要はありませんが、旧URLと新URLの対応、転送種別、優先度、例外条件は正確に伝える必要があります。
実装前には、代表的なURL、重要ページ、例外URL、パラメータ付きURLをまとめたチェックリストを用意しておくと、テスト環境での確認が進めやすくなります。
また、リダイレクト設定だけでなく、内部リンク、ナビゲーション、パンくずリスト、XMLサイトマップ、canonical、広告URL、メール内リンクも新URLへ更新する必要があります。
旧URLへの転送だけが正しくても、サイト内部に旧URLが残っていると、ユーザー体験やクロール効率に悪影響が出る可能性があります。
リダイレクトマップは一度作って終わりではなく、公開後の確認や追加修正にも使う前提で、関係者が更新できる形にしておくことが大切です。
公開後に失敗を見逃さない!チェックと改善の進め方

サイト公開後は、リダイレクトが正しく動いているかをできるだけ早く確認します。
公開前にリダイレクトマップを作っていても、本番環境では設定漏れ、URL表記の違い、キャッシュ、サーバー設定の優先順位などによって、想定どおりに動かないケースがあります。
特に、旧URLへアクセスしたときに正しい新URLへ転送されるか、ステータスコードが意図した内容になっているか、404や500が発生していないかを確認することが重要です。
また、検索エンジンが新URLを認識しやすいように、XMLサイトマップやSearch Consoleの確認も並行して進めます。
公開直後は順位や流入が一時的に変動することもあるため、短期的な数字だけで判断せず、重要ページを中心に継続的に観測する姿勢が大切です。
公開直後はステータスコードと転送先を確認しよう!
公開直後にまず確認したいのは、旧URLへアクセスしたときに、想定した新URLへ正しく転送されているかです。
恒久的な移転であれば301リダイレクトになっているか、一時的な転送であれば302になっているかを確認します。
あわせて、404エラー、500エラー、リダイレクトループ、リダイレクトチェーンが発生していないかも確認します。
リダイレクトチェーンとは、旧URLから別の中間URLを経由して最終URLへたどり着く状態で、回数が増えるほど表示速度やクロール効率に悪影響が出やすくなります。
すべてのURLを手作業で確認するのは現実的ではないため、重要ページ、流入上位ページ、被リンクのあるページ、CVに近いページから優先して確認します。
一括チェックツールやクロールツールを使えば、大量のURLでもステータスコードや転送先をまとめて確認できます。
スマートフォンとパソコンの両方で実際の表示も確認し、ユーザーが自然に目的の情報へたどり着けるかを見ることも欠かせません。
検索エンジンへの伝達も忘れずに整えよう!
リダイレクト設定が完了したら、検索エンジンが新URLを認識しやすい状態を整えます。
新しいXMLサイトマップを作成し、Search Consoleから送信することで、新URLの発見とクロールを促しやすくなります。
Search Consoleでは、インデックス状況、クロールエラー、ページの除外状況、旧URLの残り方などを確認します。
サイト移行直後は、検索結果に旧URLが残ったり、順位やクリック数が一時的に変動したりすることがあります。
そのため、公開直後の数日だけで成功・失敗を判断するのではなく、重要ページごとに流入、順位、CV、インデックス状況を継続的に確認することが大切です。
内部リンク、パンくずリスト、canonical、構造化データ、広告URL、SNSプロフィールなどに旧URLが残っていないかも確認します。
検索エンジンへの伝達を整えることで、リダイレクト設定の効果を高め、移行後の評価引き継ぎをスムーズにしやすくなります。
リダイレクトマップを運用資産として育てよう!
リダイレクトマップは、サイト公開が終わったら不要になる資料ではありません。
公開後に発生した追加修正、例外対応、想定外の404、転送先の変更などを記録しておくことで、今後の運用にも使える資産になります。
キャンペーン終了、商品終了、サービスページの統合、記事のリライトや削除など、Webサイトでは公開後もURL変更が発生します。
そのたびにリダイレクトの判断をゼロから行うのではなく、リダイレクトマップを更新しながら管理すると、属人化を防ぎやすくなります。
また、不要なリダイレクトが増えすぎると、管理が複雑になり、古いルールや重複ルールが残りやすくなります。
定期的にステータスコードや転送先を確認し、不要なチェーンや誤った転送を見直すことが大切です。
SEO担当、制作担当、開発担当が同じ資料を見られる状態にしておけば、次回のリニューアル時にも判断基準や失敗例を再利用できます。
まとめ

リダイレクトマップは、旧URLと新URLをつなぐだけの表ではなく、SEO評価、ユーザー体験、サイト移行の安全性を守るための設計資料です。
サイトリニューアルやURL変更では、まず旧URLを複数のデータから洗い出し、検索流入、CV、被リンク、事業上の重要度をもとに優先順位をつけることが大切です。
そのうえで、旧ページと同じ目的や検索意図を満たせる新URLへ対応させ、301や302などの転送種別、例外条件、確認ステータスまで整理します。
実装前には、エンジニアや制作会社が迷わない形で対応表を整え、公開後にはステータスコード、転送先、404、内部リンク、XMLサイトマップ、Search Consoleを確認します。
すべてを完璧に整えようとして手が止まるよりも、まずは重要URLから確実に整理し、公開後も改善を続けることが現実的です。
リダイレクトマップを運用資産として育てていけば、リニューアル後の検索流入やブランドへの信頼を守りながら、将来のURL変更にも落ち着いて対応しやすくなります。
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